修理内容・詳細解説
- 主な症状: ラジオノイズ混入、音質不満(当方はノーコメ)
- 診断結果: アース接点不良、ボリュームの接触不良
- 主な対応内容:
- アース取り回し修正・接点不良改善
- ボリューム分解清掃(アルプス製2連クリック付、絶版品)
- オペアンプをOPA627に交換(依頼主の希望)
当方が最も得意とするアナログ電子回路の修理依頼でした。内部には高級部品が多数使用されており、 電源部にはOSコンがふんだんに搭載され、コンデンサ類もオーディオ用、トランスは漏れ磁束の少ないトロイダル型、 整流ブリッジにはノイズ対策が施され、要所にはシールドケーブルが使われるなど、製作者の強いこだわりが見られました。
依頼主への所感(了承済み)
ケーブル処理は非常に良好で、ノイズ対策も十分。これ以上のノイズ改善は不要と判断しました。 終段バッファはAB級トランジスタ構成で、こだわりの選択かと思いますが、2240でなく汎用品でも充分かもしれません。 電源部も高級パーツにこだわらず汎用品でも問題ないでしょう。 出力コンデンサの容量増加は音質狙いとして理解できますが、制御特性の悪化や位相回り込みの可能性があります。 オペアンプもNE5532で十分と思いましたが、今回は依頼主の希望を尊重してOPA627を採用しました。 出力バッファにはトランジスタによる電流制限回路があり、ヘッドホンの保護としては絶妙な設計となっています。
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