1980年代 シチズン目覚まし時計 Q2401-KM807 修理前外観
修理依頼品:シチズン Q2401-KM807 外観
時計部ムーブメントの分解修理工程
時計部(ムーブメント)の分解・清掃・調整
故障したメロディICを補完するために新規設計した基板回路
独自解析の上で追加した「機能補完回路」

修理内容・詳細解説:シチズン製目覚まし時計

メーカー修理受付が終了した昭和レトロな目覚まし時計の修復事例です。 時計の動作停止に加え、電子メロディの不具合という「機械」と「電子回路」両面の故障が発生していました。

  • 対象機器: シチズン(CITIZEN)製 目覚まし時計「Q2401-KM807」
  • 製造年代: 昭和55年(1980年)前後と推定
  • 主な症状:
    • 時計が動作しない(不動)
    • アラーム(メロディ)の鳴り方が不安定、または鳴らない
  • 診断結果:
    • 時計部ムーブメントの長年の使用による機械的劣化・固着
    • メロディ選択機能を司る専用ICの経年劣化による出力不良
  • 主な対応内容:
    • 時計部ムーブメントのオーバーホール(分解・清掃・調整)
    • メロディ制御ICのロジック動作解析
    • 劣化した機能を補完する「代替回路」を新規に設計・追加

技術的なポイント:入手困難なICの機能を回路設計で復元

本件の最大の課題は、メロディ機能を制御する専用ICの故障でした。 この機種は3種類のメロディを切り替え可能という特殊なICを使用しています。古いICのためデータシートや代替品は一切存在しません。

そこで、基板上の信号をオシロスコープ等で解析。ICの不完全な動作を補い、正常なトリガー信号を生成する補完回路を新たに設計して組み込みました。 これにより、オリジナルの外観や操作感を一切損なうことなく、当時の機能を完全に復旧させています。

修理を終えて:古い電子機器の修復に対する想い

当方の修理実績の中でも、最古クラスの電子機器の一つとなりました。 部品がないからと諦めるのではなく、「無ければ回路を作ってでも直す」という姿勢で取り組んでいます。 資料が残っていない古い家電であっても、構造を読み解き、可能な限りオリジナルを尊重した修理を追求してまいります。


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